マルチリキッドフィルタBETA X
進歩するテクノロジー 高性能フィルタを選択する時代へ
テクノロジーの進歩と共に高まるクリーンの必要性
- キレイな部品
- VDA19.1ISO16232による市場からの清浄度要求の高まり
- キレイな液体
- ISO4406NAS1638により必要とされる高いレベルの清浄度管理
液体の汚染は製品品質の低下、外観トラブルの原因となります。さらには市場からの要求も高まり「部品清浄度」「液体清浄度」のレベルアップが求められています。しかし製品の進化や清浄度要求の高まりに反し、フィルタテクノロジーは停滞しています。
例えば、バッグフィルタや糸巻フィルタなどは、
- ・ 構造上、除去能力は低く公称濾過精度で謳う粒子サイズの多くを取りこぼす
- ・ エレメント内に溜め込めるコンタミ量が少ないため、交換頻度が多い
- ・ 精度を上げると圧力損失が立ちやすく、除去能力が追い付かない
水・洗浄液のキレイを達成するため、高性能フィルタを選択する時代へ
BETA Xの特長
高い除去性能×圧倒的な捕捉容量
優れたエレメントテクノロジーと2つの特長
液体濾過に革新を起こす高性能マルチリキッドフィルタ
BETA Xは0.6㎛微粒子の除去効率99.98%、そしてエレメント1本につき最大で2450gの捕捉量・500L/minの流量を持ちます。高精度×大捕捉容量×大流量を両立した、従来のフィルタとは一線を画す新しい時代の「スーパークリーンツール」です。
濾過効率99.98% ― 「格」の違いは“エレメント”に表れる
BETAXの核 グラスファイバーエレメント
- 従来フィルタ
の価値観 -
- ・ 設置されているだけで、しっかり取れているか不明
- ・ 濾材表層で捕捉するため捕捉量が少なく何度もエレメント交換が必要
- ・ 濾過精度を上げると流速が落ち除去スピードが追い付かない
BETAX エレメントのテクノロジー
RMF独自のグラスファイバー繊維
繊維径が極めて細いファイングラスファイバーを採用することで、捕捉ポケットを多く保有。
除去能力と長寿命を両立させます。
本体
- ハウジング材質:ステンレス(SUS304)
- 耐腐食性・強度に優れ、錆びにくいSUS304を採用しました。
- シール材:VITON
- 耐熱性・耐油性・耐薬品性に優れたVITONシールを標準採用しました。
- オプション
-
- ・SUS316の選択可
- ・フランジ接続の選択可
※グラスファイバーエレメントはポリプロピレンに変更可
BETA Xの特長
※Test Fluid Water
精密濾過 除去効率99.98% βx=5000(0.6~90μm)
RMF独自開発の高性能グラスファイバーエレメントを装填することにより0.6μm微粒子の除去効率99.98%を実現。
水、洗浄液、飲料・・・ BETAXはあらゆる業界に対しスーパークリーンを提供します。
濾材の「厚み」で捕捉
濾材の表面で捕捉する一般的なフィルタエレメントとは異なり、多層のレイヤーからなる層の厚み全体でコンタミを絡め取り、微細粒子まで確実に取り除きます。
捕捉容量 最大2450g
捕捉ポケットを多く持つグラスファイバーをプリーツ型に織り込んで表面積を最大化。これにより、優れた大容量捕捉性能を実現しました。
濾過精度と捕捉性能
| 型式 | 精度(μm) | 捕捉性能(g) |
|---|---|---|
| BHF-G0.6 | 0.6 | 1750 |
| BHF-G001 | 1 | 1850 |
| BHF-G003 | 3 | 1900 |
| BHF-G005 | 5 | 1900 |
| BHF-G010 | 10 | 2000 |
| BHF-G025 | 25 | 2150 |
| BHF-G050 | 50 | 2450 |
| BHF-G090 | 90 | 2450 |
一般的なフィルタとの表面積のちがい
- 一般的な
フィルタエレメント -
表面積が小さい
- BETA X エレメント
-
表面積が大きい
大流量 100L/min(0.6μm), 500L/min(90μm)
グラスファイバー繊維は超極細。抵抗が少なく流量を多く流せます。単位濾過面積あたりの流速を抑えることで、除去効率、捕捉容量を高めるRMFのクリーンテクノロジーです。
濾過流量
| 精度(μm) | 最大流量(L/min) |
|---|---|
| 0.6 | 100 |
| 1 | 266 |
| 3 | 316 |
| 5 | 433 |
| 10 | 500 |
| 25 | 500 |
| 50 | 500 |
| 90 | 500 |
繊維径による圧力抵抗のちがい
- 一般的な
フィルタエレメント -
繊維が太いと
抵抗となり、
流量が出せない
- BETA X エレメント
-
繊維が細いと
抵抗が少ない
ベータ・マルチフローエレメントの特長
汚染液の「粗大」粒子除去
加工工程から一次洗浄など、汚染度の高い液体ろ過においても長寿命を実現。フィルトレーションシステムの最適化を達成する。
驚異の補足量
水平プリーツ加工を施したエレメント設計と細孔構造により濾材表面積を6リューベと従来品から約二倍に大幅改良したことで5kgの圧倒的な補足容量を実現。汚染度の高いアプリケーションにおいても、安定的な清浄度改善が可能となりました。
粗大粒子を確実に補足
補足容量だけではなく、濾過効率99.8%(βx=500)を達成するエレメント設計により、粗大粒子を確実に補足。補足原理はデプスプリーツによる真相濾過式。幅広い化学適合性を持つ100%ポリプロピレンで成形。多岐にわたるアプリケーションに対応するため、濾過精度は10-70μmをご用意しております。
あらゆるバグフィルタに適合
フィルタエレメントに独自のサポートカラーを設計することで、さまざまは既存ハウジングに適合する。(※1)さらにはマグネットバーオプションにも対応。エレメント寿命の更なる延長を実現します。適合要否はRMFJにお問い合わせください。
主なエレメント仕様
| 型式 | OAF-P025 |
|---|---|
| エレメント材質 | ポリプロピレン |
| 外径 | φ152mm |
| 濾過精度 | 25μm |
| 流れ方向 | 内側から外側 |
| 油分除去量(最大) | 3.5L |
| エレメント耐圧 | 0.24MPa @20℃ |
| 最高使用温度 | 80℃ |
| エレメント交換差圧 | 0.15MPa |
オプション
マグネットバーを取付可能
粗大粒子を除去してエレメント寿命を延ばすため、オプションでマグネットバーを取り付けることが可能です。
油分除去エレメントの特長
水・洗浄液中の油分課題を解決し、製品品質の向上に貢献
マルチリキッドフィルタBETAXは油分除去用エレメントもラインナップ。 水・洗浄液中の油分課題を解決し、
製品品質の向上や製造プロセスの効率化、液体の長寿命化に貢献します。
油分除去に優れた
ポリプロピレンフリースエレメント
油の吸着性に優れた細孔構造により、洗浄液中に溶解・乳化・分散した油分を吸着除去します。
濾過面積を最大化
効率的な油分除去を実現
多層化したポリプロピレンフリースエレメントの濾過面積は6.0m2。
エレメント1本で最大3.5Lの油分除去が可能です。
流量特性に優れたエレメント設計
大流量フィルトレーションに対応
100L/minを超えるような大流量のご使用においても、油分の除去効率を損なうことのないフィルトレーションを可能としました。
●油分除去対応エレメント流量特性
油分除去エレメント
主なエレメント仕様
| 型式 | OAF-P025 |
|---|---|
| エレメント材質 | ポリプロピレン |
| 外径 | φ152mm |
| 濾過精度 | 25μm |
| 流れ方向 | 内側から外側 |
| 油分除去量(最大) | 3.5L |
| エレメント耐圧 | 0.24MPa @20℃ |
| 最高使用温度 | 80℃ |
| エレメント交換差圧 | 0.15MPa |
オプション
マグネットバーを取付可能
粗大粒子を除去してエレメント寿命を延ばすため、オプションでマグネットバーを取り付けることが可能です。
BETA X(ベータエックス)事例紹介
多様な業界で要求が高まる「水・洗浄液のクリーン」を提供
テクノロジーの進歩に追従してよりキレイな部品や液体の要求が高まっています。
BETAXは従来のフィルタでは達成できなかった、高い清浄度を幅広い業界に提供しています。
自動車
(車体系) ブランキング・成形プレス前洗浄、塗装前洗浄 など
(駆動系) AT、CVT、エンジンを構成する部品洗浄、仕上げ加工 など
マシニング加工やオイルを多く要する自動車の製造プロセスでは、二次工程に影響を及ぼす金属粉や残油の高精度除去が求められています。
電子機器
(半導体・液晶) ウェハ洗浄、エッチング前洗浄 など
(電 池) 銅箔、アルミ箔洗浄 など
nmレベル~数μmレベルの微小粒子がリスク因子とされる電子機器の領域では品質検査のガイドライン(ZVEI)が見直され、洗浄液の清浄度向上が求められています。
医療機器
(医 療) 注射針洗浄、カテーテル洗浄 など
(光 学) レンズ洗浄 など
人体に直接使用する注射針やカテーテル、光学レンズなどコンタミに敏感な製品の厳しい管理基準に適応するために、洗浄品質の向上が求められています。
用途例
- 工業液体 :
-
- 水溶性洗浄液
- 炭化水素系洗浄液
- 希釈液
- 一般液体 :
-
- 純水
- 飲料
- 上下水道
最適なシステム構築からご提案
液体のクリーンを達成するためには単純にフィルタを導入するのではなく、適切な設置位置を見極めて最適なシステムを構築する必要があります。RMFジャパンはこれまで多くの汚染課題を解決してきたスペシャリストとして、お客様の回路図や現場確認から、ベストなクリーン化システムの構築をご提案することが可能です。
●BETA Xの設置位置のイメージ図
BETAX(ベータエックス)の仕様
ハウジング仕様
| サイズ | 高さ1409mm×φ294mm |
|---|---|
| IN/OUT接続口径 | Rp2 |
| ハウジング材質 | SUS304 |
| Oリング材質 | VITON |
| ボルト材質 | ステンレス |
| ハウジング耐圧 | 1MPa |
| ハウジング容量 | 約28L |
| 使用温度 | -10~80℃ |
| 重量 | 約36kg |
エレメント仕様
| 濾過精度(μm) | 0.6,1,3,5,10,25,50,90 |
|---|---|
| サイズ | 高さ510mm×φ152mm |
| エレメント材質 | グラスファイバー |
| シール材 | VITON |
| 補強材 | ポリプロピレン |
| 流れ方向 | 内側から外側 |
| エレメント耐圧 | 0.24MPa @20℃ |
| エレメント交換差圧 | 0.15MPa @20℃ |
| 使用温度 | 0~100℃ |
| 重量 | 約1.45kg |
ハウジング寸法
関連する技術情報
カタログ
導入事例
「自動車部品業界」の導入・改善事例
改善
ファイングラスファイバーを独自のプリーチング技術により成型したBETAXは、一般的なバッグフィルタでは取りこぼしていた数μm~数百μmの異物を高精度(99.98%)に除去します。さらには長寿命設計により交換頻度を抑制したことで、製品の信頼性向上と保全工数の削減の両面に寄与しました。







